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「健康経営が当たり前に行われている会社を目指す」ウイングアーク1stが目指す健康経営の理想像とそこに向けたWILLEEの支援

健康経営伴走推進パートナー
田澤 直幹

蓄積された技術力を融合し、帳票・文書管理事業とデータエンパワーメント事業を行っているウイングアーク1st株式会社。情報資産を活用するためのソフトウェアおよびソリューションを提供し、お客様のビジネスの成功を支援している。

WILLEEは2022年8月から健康経営度調査回答の支援を通じて、戦略の再設計や効果検証、対外公表の支援を行った。今回は執行役員の吉田様、Wellness推進室の鳥越様に、WILLEEのサービスで得られた成果や今後の健康経営の推進に向けた意気込みについて話を伺った。
なお、WILLEE代表の田澤は前職時代の2019年度から、ウイングアーク1stの健康経営の立ち上げ・推進を伴走支援している(WILLEEとしてのお付き合いは2022年8月より)。

目次
健康経営は企業文化そのもの。社員には働くことに幸せを感じてもらいたい
健康経営を推進するために、具体的に何から始めればいいのか分からなかった
単なる調査票回答支援ではなく、健康経営の戦略見直しや多様な効果検証を通して今後の課題が認識できた
丁寧なヒアリングをした上で、我々に寄り添った提案をしてくれる
健康経営という言葉を使わなくても、それが当たり前になっている会社にしたい
健康経営を推進する人こそ、楽しさを忘れずに取り組んでほしい

健康経営は企業文化そのもの。社員には働くことに幸せを感じてもらいたい

―健康経営をどのような位置づけとして考えているか教えてください。

吉田:弊社は重要な経営施策の一つとして、2020年から健康経営に本格的に取り組むことを決めました。個人的には健康経営とは企業文化そのものだと考えています。健康経営を推進することで企業文化がより強固なものになり、企業としての一体感を醸成していければいいと考えています。

また弊社では100%リモートワークを推進していますが、そのような状況の中で社員が最大のパフォーマンスを発揮できるような体制を作ることが求められています。健康経営を推進することで、社員一人ひとりの心と体の健康を整えていくとともに、働きやすい職場環境作り、ワークライフバランスの充実を図ることで働く幸せとワークエンゲージメントの向上に繋げていきたいと考えています。

鳥越:社員が元気で幸福感を感じながら働き続けるために、健康経営の推進は欠かせないものだと考えています。私はウイングアーク1stという会社がすごく好きですし、ウイングアーク1stが良い会社だということを広く世間の人にも知ってほしいと考えています。

また、働いている社員にもこの会社で働くことに幸せを感じてほしいと願っています。社員に幸せを感じてもらうためには大前提として健康である必要があるという部分で、健康経営の推進はとても重要なことだと考えていますね。

健康経営を推進するために、具体的に何から始めればいいのか分からなかった

―健康経営を始めることになった背景について教えてください。

鳥越:どこの会社にも同じことが起こっていると思いますが、弊社も社員の高齢化が進んでおり、2025年には50歳以上の社員が20%を超えます。会社としても働き手の確保は非常に重要で、そのためにも社員の健康管理にはより力を入れる必要があり、健康経営の推進にチャレンジすることになったのです。

しかし実際に健康経営の推進を始めようと思っても、具体的に何から始めればいいのかということがよく分かりませんでした。そのときに田澤さんと知り合い、それ以来、健康経営宣言や施策・体制づくりをはじめ、健康経営を推進するうえでの色々なアドバイスをもらってきました。

―2020年度から本格展開して、ものすごいスピード感で健康経営が浸透していったと思いますが、この2年半を振り返ってどうでしたか?

鳥越:さまざまな施策を打ってきましたが、そのなかでも特に印象的だったのはウォーキングイベントです。健康経営を推進するための施策として、弊社では全社員を巻き込みリモートでのウォーキングイベントを企画しました。当初の想定をはるかに超え、イベントの参加率は全社員の80%を超えました。経営層も非常に協力的で、社長が社員全員に呼びかけてくれるなど、全社員一丸となってイベントを盛り上げられたことは非常に印象に残っています。

そのほかにも、全社員に対して健康面談を実施しました。面談実施率は100%を達成し、全社員が同じ条件で保健師と面談を実施することができました。かなりの予算がかかってしまうものだったのですが、役員承認をいただき、無事に実施することができました。会社によっては、全社員健康面談をやりたくてもなかなか承認が得られないケースもあると聞いていますので、経営層の理解が得られたのは非常にありがたかったと思っています。

吉田:この2年半、健康経営の推進に関しては非常にうまく進んでいたと思っています。健康経営を本格的に推進しようと決める前から、基本的な制度設計などはできていたことも良い影響があったのではないかと考えています。

健康経営を推進する上では見せ方の部分も非常に大事になってくるのですが、弊社はまだまだできていなかった部分が多く、そこに関しては田澤さんの力をたくさんお借りしました。まだまだ本質的に頑張っていかなればいけない部分もあるので、ファクトをしっかりと把握し、出来ていない部分は徹底したレビューを行うなど、今後もPDCAを回していく必要があると考えています。

その一方で、健康経営の推進に難しさを感じる部分もあります。弊社には数多くの社員が在籍していますが、その中には自分に負荷をかけて成果を出すことで自身のキャリアを築いていきたいと考えている社員もいます。もちろん会社全体としてホワイトな労働環境を提供することは大事ですが、仕事のアウトプットを上げて自身のキャリアを磨いていきたいと考えている社員も活躍できる会社でありたいと考えています。健康経営を推進していく上では、そのあたりのバランスも考えながら、うまく舵取りをしていきたいですね。

単なる調査票回答支援ではなく、健康経営の戦略見直しや多様な効果検証を通して今後の課題が認識できた

―2022年度の健康経営度調査回答支援のプロジェクトではどのような支援を受けましたか?

鳥越:まずは今後の方向性をまとめた戦略マップの見直しをサポートしてもらいました。戦略マップは一度作成したら終わりではないので、現状の注力施策や指標間の相関関係を踏まえて丁寧に見直すことができました。

また戦略に基づく各種指標を経年で全体整理するとともに、効果検証に向けたデータ分析も細かく実施してもらい、どのような結果の見せ方をすれば良いのかという部分など細かい部分までアドバイスをもらいました。

対外的に公表する文面も一緒に見直してもらい、今まで取り組んできたこととその成果がしっかりと表現できたのではないかと思っています。

―プロジェクトを通じてどのような成果や気づきが得られましたか?

鳥越:特に良かったなと感じている点は3つあります。

1つ目は、しっかりとした効果検証ができており、今まで取り組んできたことの成果を認識できたことです。運動や飲酒や喫煙などの生活習慣はどれも改善しましたし、運動習慣が未だに悪い社員においても健康無関心層が減ってきていることが分かったのも良かったですね。ウォーキングイベントはじめ、全社を巻き込む働きかけを行ってきて良かったなと思いました。

2つ目は、今後注力すべき課題が明確になったことです。問診項目で測る生活習慣は全般的に良くなっているものの、会社全体の肥満率や有所見率は高まっていました。田澤さんからは、同じ状況にある他の会社も多いというお話をいただき、問診では把握できない身体活動量の低下については改めて課題があると感じました。今後の改善策として、弊社製品を活用した取組みアイデアなどを提示してもらえたのは有り難かったです。

3つ目は、「働く幸せ」に関するアンケートを実施できたことです。さまざまな戦略を見直すなかで今年から「働く幸せ」を高めることも重要視することになりました。「あなたは働くことに幸せを感じますか」というアンケートを取ったのですが、社員の74%が「幸せです」という回答をしてくれました。この数字は平均的に見ても非常に高い数字であり、今後もこの数字が伸びていくように取り組んでいきたいと思っています。

―どのようなことを意識して支援を行っていったのでしょうか?

田澤:ウイングアーク1st様の成果を分かりやすく伝えるという点は強く意識してサポートを行いましたね。一つひとつの取り組みを社内にしっかりと浸透させようと積極的に実施されていらっしゃるので、その取り組みと効果がきちんと繋がっているということを分かりやすくまとめていきました。

またウイングアーク1st様は新型コロナウイルスをきっかけにフルリモートに働き方を変更しましたが、上司や社員同士のサポートが多いこともあって、仕事に対するエンゲージメントは上がってきています。大きな変化があった中でも、社員に良い効果が表れている点は本当に素晴らしいことだと思っています。


(左図)上司の支援や同僚の支援、心理的安全性、職場の一体感それぞれについて、直近1年間で改善した社員と、悪化した社員に分けた場合、前者はワークエンゲージメントが改善しており、一方で後者はワークエンゲージメントが悪化した。
(右図)ワークエンゲージメントが直近1年間で改善した社員と、悪化した社員に分けた場合、全社はプレゼンティーズム損失が減っており、一方で後者はプレゼンティーズム損失が増えた。
詳細はウイングアーク1stホームページをご参照ください。

吉田:リモートワーク100%の体制に切り替えた時には、社員にどのような影響が出るのか非常に不安な点がありました。新型コロナウイルスが猛威をふるっていた一昨年は、入社式もリモートで行っていましたし、コミュニケーション不足で会社を辞めてしまう社員が増えるのではないかという危機感もありました。しかし、結果的にはリモートワーク100%に切り替えたことに対するネガティブな反応は少なく、さまざまな数値も良い方向に推移しています。リモートワークが健康経営の推進に良い効果を生んでいることは間違いないと思いますね。

丁寧なヒアリングをした上で、我々に寄り添った提案をしてくれる

―数あるコンサル会社の中で、どうしてWILLEEに依頼されたのでしょうか?

鳥越:私の立場上、色々な会社からサービス提案を受けるなかで、「弊社の健康経営アドバイザーが御社の健康経営に対してアドバイスします」と言われるのですが、どれもいま一つピンとくる提案がなく、また私自身も健康経営エキスパートアドバイザーの資格を持っており、健康経営の知見を日々深めていますので、どうしても物足りなさを感じてしまうんです。

その一方で田澤さんほど健康経営に関する知識が豊富で、常に新しい情報をインプットしている人を見たことがありません。田澤さんは自分の意見を押し付けるのではなく、我々の意見や考えを丁寧にヒアリングした上で、それに対する打ち手をいくつも提案してくれますね。我々に寄り添って、一緒に伴走してくれるスタイルなので、こちらとしても安心してお付き合いすることができています。中立的な健康経営のコンサルティング会社を創業されたと聞いて、今回の調査回答のご支援もお願いしたいと思いました。

―鳥越様の健康経営に向き合う姿勢について、どのようにお考えですか。

田澤:鳥越さんはとにかく推進力が素晴らしく、多くの人を巻き込みながら健康経営を推進してくださっています。鳥越さんの努力があったからこそ、2年半という短い期間で圧倒的なスピード感で健康経営を推進していけたのだと考えていますね。健康経営に対してポジティブな気持ちを持ち続けて社内関係部署に掛け合ったり、社員に対して積極的に発信していったりなど、物事を常に前に動かしていける担当者様はそこまで多くないので、本当に素晴らしいなと感じています。

健康経営という言葉を使わなくても、それが当たり前になっている会社にしたい

―今後の健康経営の推進に向けた意気込みをお願いします。

鳥越:自社の製品と健康経営を掛け合わせた製品を持っている会社がある中で、残念ながら弊社ではまだそのような製品を持っていません。弊社はデータの会社で多くの製品を持っているので、その技術を生かして、お客様に提供できる製品をつくり、世の中に広めていきたいと考えています。

吉田:たしかにその通りで、弊社はデータの会社ですので、その技術を生かした健康経営に関するサービスをつくれたらいいなと考えています。また健康経営は企業文化を作る上で非常に重要なピースの一つだと考えていますが、その他色々なものが組み合わさることで企業文化は生まれてくると思いますので、健康経営からより裾野を広げた何かを田澤さんとは一緒にやっていければと考えています。

また将来的には、健康経営という言葉を使わなくても、当たり前に社員が健康で働ける会社を目指したいです。本当に社内に浸透したものには標語やスローガンは必要ありませんよね。健康経営という言葉を使わなくなった時が究極的にできている状態なのかなと思っているので、その状態を目指したいですね。

健康経営を推進する人こそ、楽しさを忘れずに取り組んでほしい

―健康経営推進担当者へのメッセージをお願いします。

鳥越:健康経営の担当者は社内の協力者が得られない場合も多く、人事だけが一生懸命取り組んでいるという状況になっている会社さんも多くいると聞いています。健康経営の推進は担当者が楽しんでやっていかない限り、社員はついてこないと思います。多くの社員を巻き込みながら、みんなで楽しく進めていける体制を作ってほしいです。

―WILLEEのサービスはどのような会社にあっていると思いますか?

鳥越:WILLEEのサービスはどんな会社にもマッチすると思います。これから健康経営を始めたいと考えている会社にも、今やっていることをもう少しバージョンアップしたいと考えている会社にもオススメです。どんな段階でも、どんな規模でもその会社にフィットするコンサルティングサービスを提供してくれるはずなので、健康経営の推進を考えている会社はぜひ利用を検討してみてください。

(撮影・取材・文/小町 ヒロキ)

           
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